俺の中学校がテロリストに占拠されたのはどう考えてもテロリストが悪い!第24話。
四天王寺マサコも違和感を感じていた。もう、お昼の一時を回って十分も経っている。いつもなら、いくら遅れても五分くらいで数学の大山田雅春先生は現れるし、仮に十分遅れるとしたら、職員室から、なんらかの連絡があるだろう。
十分という時間。仮にカップラーメンで考えるのであれば、三つ作っても一分も時間が余ることとなる。いや、三つ同時に作ったとしたらどうだろうか?もちろん、注ぎ口が三つあるヤカンなどないから、三つのカップにお湯を注ぐタイムラグができる。
それぞれ一分と考えればどうだろうか?もちろん、一分間もお湯を注ぎ続けるなんて非現実的だしありえないけど、一つの思考実験としてやってみよう。マサコは、算数のノートにメモを書き出した。
三つのカップ麺にお湯が注ぎ終わるのは三分後。その後は、一分おきにカップラーメンが出来上がると考えると、六分後には全てのカップラーメンができていることになる。残り時間四分で、カップラーメン三つを食べきることはできるのだろうか?
いや、お湯を注ぎだしてから、四分後に一つのカップラーメンができると考えると、残り六分。一つのカップラーメンにつき二分くらいあれば、案外食べられるかも知れない。
無理か。
そこまで考えてみて、マサコは、十分という時間の大切さに気付いた。なんの連絡もなく、授業が開始されない。私の人生を、ただ、待つことに十分が費やされた。
許さない。文部科学省を許さない。しかし、数学の大山田先生も、英語の元村先生も、なぜ、授業に現れないのだろうか…。正臣中学では、何が起きているのだろうか?
続く。
ルール。
- ブクマコメントで展開希望があったら、それに習って進んでいく。
- なかったら通常通りに進んでいく。