俺の中学校がテロリストに占拠されたのはどう考えてもテロリストが悪い!第23話。
本能寺マサルは、心の中で舌打ちをしていた。5時間目は英語であったが、案の定、宿題を忘れていた。あること自体を忘れて、教科書も、ノートも、どちらも、学校の机に残していたのだ。絶望。まったく、どうすることもなかった。
もっとも、マサルは、宿題を忘れることなんて、ふじっこ、じゃなくて慣れっこだったから、怒られてもそんなにショックじゃあなかったのだが、今日ばかりは違った。なぜなら、今日で月の宿題忘れ回数が十回。十回になると、罰ゲームとして、正臣元気っ子体操を、みんなの前で踊らないといけないからだ。
正臣元気っ子体操とは、正臣町の伝統的体操なのだが、中学生にもなって踊っていると、嘲笑の的になる、恥かしい踊りである。それだけは避けたい。全校生徒の前では踊りたくない。
もしかしたら、宿題の提出は、授業の最後かも知れない。そして、今日は何故か、英語の正村先生が、ちょっと遅れている。簡単な宿題なら、その五分くらいでできるかも知れない。
マサルは、宿題の内容を教えてもらうのと、ノートを書き写しさせてもらおうと、隣の席のクラスのアイドル、延暦寺将美にお願いしようと、ちらりと彼女の方を見た。
しかし、そこにいたのは…。
続く。
ルール。
- ブクマコメントで展開希望があったら、それに習って進んでいく。
- なかったら通常通りに進んでいく。