「風立ちぬ」の感想を書いておりました。
私以外のブロガーさんは、どんな感想を書かれているか気になったので、色々と読みながら、感想などを書いてみます。引用やリンク+私の感想の連続でお送りします。
今回の記事の最終回。共感した感想や、参考になった感想を紹介します。
参考になった感想。
を引用などとともに紹介していきます。
ブロガーの雰囲気。
ブログに書かれたいくつかの感想を読むと、「観たほうがいい」という方が多かったんです。普段は辛口論調を展開する方でも(失礼)。
風立ちぬ - 時悠生活
ふーむ。そうなのか…。その辺りのブログは、スルーして読んでなかったのだけど、だったら、あのブログとか、あのブログとかを読んでみようかな。
観る前に…。
なるほど。実在の人物とは、違う感じで描かれていたのか。当然と言えば当然だけど、テレビの特番では知りえなかった情報が書かれていそう。読むのが、ちょっと怖いけど。
飛行機のシーン。
カプローニが途中で堀越青年に自分の飛行機に乗せるシーンがあったが飛行機に女の子がいっぱい乗っててカプローニというより宮崎駿の欲望が堀越青年の夢の中に出現してるのではないかと思った。
風立ちぬ 見てきた! - piyopiyoengeleの日記
その発想はなかった。確かに、女の子満載で楽しげだな…と思ったのですが、作り手の欲望と考えてみると楽しいですね。もう一度観るときは、誰かの夢であるということを意識して見たら、面白いような気がします。
加代の行動。
一通り話を自分なりに把握した上で考えると、
加代の行動は現実的に見えて、実は「きれい事」だったりしますが、
たいていの人はその「きれい事」の上に乗っかってるわけですよ、私を含めて
美しく残酷で自分勝手な「選択」 - 小狐話楼
なるほど。彼女の選択や行動が一番理にかなっていると思えますが「きれい事」と考えると、確かに、見え方が変わってきます。裏をとれば、一緒に暮らせないけど長生きできた。もしくは、零戦はできなかったけど、好きな人と一緒に暮らせた…という感じになってくるでしょうか。
良い気付きを頂きました。
アンバランス。
物語が無駄なく整理されていることが一番だと考えているひとはこういうアンバランス作りを嫌うかもしれないが、個人的には楽しめる作りだ。
『風立ちぬ』と『スーパー8』 - 世界の中心でゴジラとさけぶ
「アンバランス」という言葉は観ながら思い浮かばなかったけど、そう言われるとそんな感じがする。ヒロインが再登場するまでの時間とか、尺の部分に疑問を持っていたのかも。
しかし、アンバランスと読んでみると、確かにアンバランスな気がしてきました。
矛盾???
自分の中で抱えてきた左翼で戦争反対なのに兵器が好きでいいのかという矛盾から目をそらさずに、現実と向き合おうとしたが故の選択と考えれば納得です。
「風立ちぬ」 - P.E.S.
戦争反対は『左翼』なのか?という疑問はありますが、右翼に対する存在としてはそうなのかな?と。しかし、『矛盾』という部分は納得がいきます。仮に高畑監督が同じテーマと題材で映画を作られたら、随分印象が変わるだろうな、と思いました。
しかし、兵器が好き、戦争は反対というギャップや矛盾は、ラストシーン近辺に散らばっていて、そこで私は泣いたのだと思われます。
エゴ。
菜穂子は好きな時に好きなように行動し、美しいままの姿で記憶されるよう願い、去っていきます。最期の最期まで徹底してエゴを貫き通すのです。
2013-08-01 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール
『エゴ』という言葉は鑑賞中に思い浮かばなかったなー。絶対に助からないと言う病気が『結核』であるなら、最後の最後にどっちの選択をするか…。ただ、延命治療を続ける、という選択を放棄した時点で、心が揺さぶられるモノがあった。
時代。
個人にはどうすることもできない時代の流れの中で、一人の技術者が、できる限りのことをした。この映画はそれを描いたのであって、それ以上でも以下でもないと思う。
『風立ちぬ』の感想とか飛行機とか計算尺とか:野尻抱介(尻P)のブロマガ - ブロマガ
ええこと書かはる。色々と心がざわつく部分もあるのだけど、「その時代だった」と考えれば、納得がいく気がする。反戦の感情で言えば、戦闘機を作っている主人公を非難してしまいそうだけど…。
- ブコメした内容・[アニメ]第二の尾田栄一郎を生むには、どこからやり直す必要があるのだろうか。と、ふと思った。
命を尽きる瞬間。
菜穂子が都合のいいヒロインすぎる(意訳)みたいな意見もいくつか見たけれどそこまで思わなかった。命を尽きる瞬間を予期してる瞬発力ってあるんだろうなって想像はつかないけどぼんやり思う。
「風立ちぬ」のせいでこれからサバを食べる度にときめいてしまう気がする - インターネットもぐもぐ
「都合のいい」とは思わなかったけど、若干、ザワッとする部分はありました。延命の方が大事じゃないの?とか…。しかし、引用中にある『予期』と『瞬発力』という言葉は、感銘を受けました。次に観るときに参考になるように思えます。
内田樹さんの感想。
宮崎が描きたかったのは、私たち現代人がもう感知することのできない、あのゆったりとした「時間の流れ」そのものではなかったのか。
『風立ちぬ』 (内田樹の研究室)
その観点はなかった…という感じです。後に続く部分に解説がされてますが、非常にマッチしている…と思いました。復興という名前の変化。変わっていくことは、失っていくことだ…とも思いました。これまで読んだ感想の中で、一番好きかも知れない。
諫山創先生の感想。
自分の美意識に執着し、その生まれ持った性に忠実に従い
正直に生きた結果、何を失って何を得たのか
みたいな話しになるんですかね
現在進行中の黒歴史 : 「風たちぬ」観ました
さらに主人公にはどうしようもなかったことが、私の涙に繋がりました。仕事をしないで…という選択もできたかも知れないけど、結核はきっと治らなかった…。
ただ、愛する女性と同じくらいに大事である「仕事」というのは、私には理解できない部分だったりします。
とり・みきさんの感想。
見かけは同じ評価だが、かたほうは10人全員が5点をつけている映画、もうかたほうは5人が10点をつけて5人が0点をつけるような映画だ。私は後者のほうがすばらしい映画だと思う。たとえ自分が0点をつける側にまわるような場合であっても、だ。
「風立ちぬ」戦慄の1カット:日経ビジネスオンライン
この発想はなかったです。そして、私は10点なのだけど、0点の人がいるのも理解できるし。また、作品や主人公に共感できない人がいるのも分かります。そのギリギリな感じが、名作なのかも知れない。
難しい話じゃあないけど、ハッピーエンド主義の人には0点かも知れないな…。何が、救いかは分からないですが。
とり・みきさんの感想2。
初めて庵野氏の声が画面から聞こえたときは、さすがに同じことを感じた。しかし、話が進行していくにつれ、その違和感は消えていった。
「風立ちぬ」戦慄の1カット:日経ビジネスオンライン
激しく同意です。こう感じられなかったら、結構、大変な映画かも知れないけど、「彼じゃないと成り立たない…と思えたのも、また事実です。
最後まで読んで良かったです。
宮崎監督が泣いたシーン。
監督が試写を見ながら泣いたという話で、それは二郎と菜穂子の場面かという半藤氏の質問に、監督は、堀越と本庄がドイツ・ユンカース社の工場を訪ねる場面だと答える。
「『風立ちぬ』戦争と日本人 - 宮崎駿 × 半藤一利」雑感 - Ohnoblog 2
想像していたところと、泣いた部分全然違った。そ、そこで泣くか…という感じだけど、作った人が感じるのは、そういう部分かも知れない。
冷泉彰彦さん。
本編を観る前に絶対に読んではいけない記事。だがしかし、観た後なら、その解説はありがたい。読んでいるだけで、本編を思い出して、涙が出てくる感じが…。
泣けた理由。
ものづくりのむなしさに関しての部分の引用です。ものづくりに関する部分で、感銘を受けました。
僕が感じたのは、簡単化すると、いくら情熱注いで作ったって、戦争の道具になったり、全部壊れたり、いつか廃れたりするし、世界はあんまり変わらない。ほんとに世界を変えるのは道具を使って世界を変えようとした側の人なんじゃないか、みたいなこと。
風立ちぬ、観た。 - Mitchie's Diary
なるほど。私がラストシーンで泣いた理由には、「むなしさ」があったのかも知れない。さらにそれは、結核だったとは言え、自分の奥さんの人生も、ある意味犠牲にしたものだったのかも知れない。
もしも、彼女が生きていれば、まだ、「むなしさ」だけだったかも知れない。
素直にそのメッセージを受け取って「泣けた」と言う者も多いだろう、メロドラマとして見たい者はメロドラマとして見ることができ、泣きたい者は泣き、仕事で忙しい者は我が身と重ねてプロジェクトXのように見るだろう。「駄作だね」「ジブリも落ちたね」と言いたい者にはそのようにも見えるだろう。
強い物語 - 90億の神の御名
駄作だと思ってみる人もいるのかな?と思って見ると、エンターテイメント作品だと考えれば、そうかも知れない。戦闘シーンとか。プロジェクトX的な視点はなかったなー…。宮崎監督が泣かれたのは、そういう部分かも。
私が泣いたのはメロドラマ的部分かも知れないけど、愛する人が死んで、国が滅んで、何も残らない…という部分かな。それが、メロドラマかも知れないが、自分的には、もっと人生的なモノな気がする。
共感した感想。
声に関して。
あまり評判の良くない声優ではあるけれど、淡々としたその調子はいくらか諦めがありつつも悲劇で終わらない力強さ、純朴さがあって好感が持てた。
命を削って - nitro_idiot's diary
この感想の方とは、感じた部分は違いますが、似た感覚を随所で感じました。多分、演技が上手い人には出せない味わいだと思います。
胸にくるもの。
個人的にはちょー面白くて、グッと胸にくるものがありました。アニメーションのかっこよさや緻密さはもちろんのこと、なんだか画面に引き込まれてすんなりと感情移入できる、そんな力強さと暖かさを感じました。
hatokaze!!: 【ネタバレ無し】ジブリ最新作の「風立ちぬ」が面白かった!
これは、同意見かな。温かさの部分は、音声が人の声で行われているからじゃないか?と思えますが…。感じたモノは同じでテキストが違うのかも知れませんが、感情移入の部分が共感できました。
思い出すと…。
すくなくとも私は、感動しました。
いまこうしてブログを書いていますが、思い出しただけで胸がしめつけられる。
「生きねば...」【映画】「風立ちぬ」を見て思った7つのこと。 - 日々是、ネタだらけナリ。
私も泣きました。思い出しただけで…というのも、私も今もそうですね。映画が終わった時に、後の方からすすり泣く声が聞こえてきたのが、良かったなーと思いました。
ラストシーンが…。
ラストシーンが頭から離れず今も心に残ってる。
『風立ちぬ』を観て - どんなに高く飛ぶ鳥よりも想像力の羽根は高く飛ぶ
私もラストシーンが残っているので、もう1度観に行こうかと思います。思いだすと、涙が出てきます。同じ風に感じる人は、おりますよね。
大人になって…。
子どもの頃にこれを見ても、きっとここまで心に響くことはなかっただろうと思う。
「風立ちぬ」感想:仕事に生きるということ - 脱社畜ブログ
確かに、大人向けのアニメだったように思えます。しかし、感情が揺るがされた部分は、私の中の「子ども」の部分だったように思えます。しかし、流石にお家芸。仕事の部分に関しての言及がいいですね。
おわります。
まだまだ、ブログで感想は現れると思いますが、ここで一区切りにしようかと思います。そして、ネット上で得た知見を元に2度目の『風立ちぬ』に行こうと思っている今日、このこの頃です。
関連記事。
私はむしろ、観終わった後に庵野秀明氏がベストだと思ったが…。思うに、演技がもっと上手い人だったら、心の壁ができまくりだったように思える。アニメーションの中に、アニメーションらしい演技を求めるなら、このような評価かも知れない。
風立ちぬ感想の感想・批判的意見やニュース等読んだ記事まとめ。 - 伝外超スデメキルヤ団劇
感じ方は様々で違う感性、また『共感』とはいえない意見だけど、参考になったモノや面白かった記事などをまとめて紹介。
引用や記事のリンクと私の感想とセットで紹介します。未読の方は、ネタバレにご注意を。
風立ちぬ感想の感想・違う感性と意見だけど参考になった、面白かった記事まとめ(ネタバレ注意) - 伝外超スデメキルヤ団劇