俺の中学校がテロリストに占拠されたのはどう考えてもテロリストが悪い!第20話。
「お前、本能寺と一緒に登校してたよな?」
前の席に座る延暦寺政太郎が、ぶしつけに声をかけてくる。後で知ったことだけど、こいつは、マサコのことが好きだったようだ。どれくらい好きか?というと、マサコの靴下のガラを毎日チェックして、統計をとってみたり。もしくは、匿名のブログを開設して、マサコの名前も匿名に変えて、二つのブログを作って、匿名のコメントのやりとりをするくらい好きみたいだ。
もちろん、本能寺マサコじゃあなくて、本城マサコという架空のマサコのツイッターも開設して、自分のツイッターとリプライを飛ばすくらいに、好きみたいだ。
もちろん、部屋の中には、マサコの隠し撮り写真…という度胸はないから、小学校の卒業アルバムを手本に、自分で書いたマサコの似顔絵が張りまくっている。その状態を維持するために、家族との関係は反抗期になり、「うるせぇ!ババア!」と自分の部屋に親を入れない。そして、部屋の掃除は、自分の仕事となってしまった。
もちろん、そのことは大徳寺マサルは知らないから、そんな偏屈な精神とは知らず。鬱屈した、歪んだ愛の持ち主だと知らないから、少し、挑発めいた返答をしてしまった。
「そうだけど?何か、お前に関係あるのか?」
そうすると、政太郎は顔を真っ赤にした上で、手を握り締めていた。手にはツメが刺さり、血が滲む。噛みしだいた奥歯はギリギリとなった。くやしまぎれに…。
「べ、別に関係ねぇけどよ?お前にも関係ねぇだろ?」
と、キレ気味に意味不明なことをいう。そして、教室から出て行く。別の生徒(政次)が…。
「おう、政太郎?どこ行くよ?授業、始まるぜ?」
と聞くと。
「便所だ!便所!」
と言い、荒っぽく引き戸を開け、出て行った。彼が、教室に戻ってくることはなかった。一体、何が起きたのだろうか?
続く。
ルール。
- ブクマコメントで展開希望があったら、それに習って進んでいく。
- なかったら通常通りに進んでいく。