俺の中学校がテロリストに占拠されたのはどう考えてもテロリストが悪い!第40話。
大徳寺マサルが、トイレの中で孤独の戦いを繰り広げている間に状況は変わっていたようだ。孤独な戦いとは、便意との戦いである。誰も褒めてくれる訳でもなく、だが、彼は戦わなければならなかった。
「なんだ?ケンカか何か?」
学園の中で、けたたましい音。金属音というと、それぐらいしか思い浮かばなかったが…ケンカという自分でも素っ頓狂な考えが思い浮んでくる。このままでは不味い…。
手を伸ばすと、紙がない!なんてベタな展開が待っている訳でもなく、手早く用を済ませて、個室(大)から出る。そして、慌てて手洗い場に行く、こんな時でも、ちゃんと手を洗う律儀さは、なんなのだろうか。そう思ったが、O-157とかを舐めたらいけない。人生を左右するのは、こういう部分なのである。
トイレには「手洗いの徹底!」という張り紙がされており、マサルは素直に、それに従った。手を洗いながら考える。もしかしたら、例えば、学園の中にテロリストか何かが紛れ込んで、学園を占拠してしまったのかも知れない。
そして、その異変に気づいているのは自分だけで、このピンチを切り抜けることで、学園のヒーローになれるのかも知れない。そして、嗚呼、愛しきヒロイン。マサルの幼馴染、中尊寺マサコのハートをゲットできるかも知れない。
そう考えて、手を洗っていると、冷えたせいか、お腹がグルグル、グルルル…と鳴った。再びか!?再びなのか!?マサルは、再び、トイレの個室に吸い込まれていった。
続く。
ルール。
- ブクマコメントで展開希望があったら、それに習って進んでいく。
- なかったら通常通りに進んでいく。