俺の中学校がテロリストに占拠されたのはどう考えてもテロリストが悪い!第47話。
本醸造マサルは、今や異様な光景となっていた教室を眺めながら、これまでのことを、心の中で反芻していた。もしも、朝食の牛乳が悪くなってなかったら…と思うと背筋に寒気が走る。いや、いまでは、結局、牛乳を飲んだのか、飲まなかったのか?登校中にあった鼻緒商店の鳥取正次さんに貰った牛乳が新鮮だったら…。
緊張して、思考がおさまらない。しかし、どこで、何が繋がっているか分からないモノだ。運命という言葉が思い浮かぶ。しかし、本の数分前には、トイレで、紙があるかないか、そんなことにハラハラしていたことが信じられない。もしも、トイレが早く済んでいたら…。
トイレを出た後は、またトイレに篭ったりの地獄の往復ビンタを繰り返しながら、俺はなるべく物音を立てないように教室を目指した。思い出してきた。自分の思考をトレースできる。
おかしい。1学年5クラスもあるのに、どうして逃げてくる生徒が一人もいないのだろう?そうだった廊下は、どこのシーンと静まり返っていたのだった。
学校中が騒然となってもおかしくない状況だが、この静けさは…言い知れぬ不気味なモノを感じた。感じていた。そして、そう思った時に、迷彩柄の自衛隊っぽい奴らを見かけたのだった。
先生は、一体、何をしているのだろう?校長先生は?教頭先生は?そんな疑問が沸き起こる。しかし、ここ最近の記憶を辿ってみて…。
2年A組の教卓には、明らかに異質、軍人と思しき男が立っている。その光景が、日常との決別を表していた…。
続く。
ルール。
- ブクマコメントで展開希望があったら、それに習って進んでいく。
- なかったら通常通りに進んでいく。