ジャンプ予想を書く!伝外超スデメキルヤ団劇

劇団ヤルキメデス超外伝の裏ブログです。

【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

ドラえもん のび太とゾンビリバー(夢日記・補間)

スポンサーリンク

 ドラえもん、のび太、しずちゃんの三人は、とある神社に来ていた。そこは、豆が御神体として奉納されており、猿が神様の神社らしい。小さな社があった。しずちゃんと二人で、参拝をする。そこには、神社のいわれが書かれた掲示がされていた。なんでも、一人の野武士が、敵から、三億円の負債を負い、それを借りたり、返したり、清く働いたりしながら、返済し、娘達を守った…トライガンと並ぶ、隠れた名作アニメだそうだ。インターネットのホームページを見ているかのような感覚だった。

 社には、絵馬のような板に、神社の伝承が絵付の箇条書きで三行で書かれていた。「豆と猿」、「右眼鏡の生活」、「玉手箱」…と読める気がする。私の隣のしずちゃんを観て、ぎょっとした…絵馬に描かれた姿…それは、しずちゃんのように思えたからだ…。

 神社を後にして、堤防のような所を歩いている。途中で、ペンギン農場を見かけたのだが、一匹野良ペンギンが歩いていた。はぐれてきたのだろうか?ペンギンは、坂の上を歩いていて、「ペンギンを見上げたのは、初めてだなぁ。」と率直な感想を述べた。

 いつの間には、しずちゃんは、玉手箱を持っていた。神社から持ち出してしまったのだろうか。いや、彼女は、そんな事をする女性じゃあない…。玉手箱の方が、彼女に引き寄せられた…のじゃないだろうか。

 小学校の前に来ていた。他の小学校って、何か外国に来たような感覚というか、非常に興味深い。見学でもさせてもらおうか…と思っていた時に、怪異が起きた。近くを歩いていた小学生が襲い掛かってきた。必死に掴みかかろうとして来る。よく見ると、肉体は朽ち、目は、ビカビカと光っている…。一言で形容すると、バイオ・ハザードのゾンビのようだった。

 たまらず、小学校の中に入り込む、妙に壁の入り組んだ校庭を、逃げ回っていたが、ついには、挟み撃ちにあい、逃げ場がなくなった。その時、しずちゃんの秘めたる力が覚醒した。顔を中心に光が放たれ、その光を浴びると、ゾンビ達は、逃げ出していく。浄化の光だ!浄化の光なんだ!少々のゾンビ達、しずちゃんの光で撃退しながら、進んでいく…いや、組織的に、計画的に、追い込まれているような気がする。体育館に逃げ込み、それは、確信に変わった。一匹のゾンビが、ステージにかけられた暗幕をよろよろと外そうとしている。暗幕の裏がどうなっているか、容易に想像出来た。昇降口に通じる出入り口から、体育館を飛び出した後、ゾンビが入り口から、噴出してきた…。この数は、しずちゃんの光でも撃退できないかも知れない。覚悟を決めなければならない。

 いよいよこれまでか…と思ったとき、しずちゃんが持つ玉手箱が光を放ち、私達を光の泡で包んだ。しずちゃんの浄化の光もあわさって、体育館から溢れ出す、ゾンビを撃退していく。そのまま、フラフラと、校庭の端、バックネットの辺りまで飛んでいく。そんな中、マスコットのような小動物が泡に包まれて飛んできた。私達の泡にくっつくと、私達の泡を道連れにして、消えてしまった。光の泡による加護が失われてしまった。校庭のぐるりを囲うフェンスから外を眺めると、ゾンビがふらふらと歩いている。勿論、校内にも。

 何故、私達がゾンビに狙われるか。私達ではなく、玉手箱が狙われているのじゃないだろうか。そう感じた。玉手箱を手放したら、私達は逃げおおせる事は出来るかも知れない。しかし、神社の伝承と照らし合わせると、玉手箱を持つ、しずちゃんが、この呪われた世界を救う救世主なのだ。

 玉手箱には、不思議な力がある。一定の手順を踏むと、リスタートできるのだ。これを知っているという事は、一度は最後を迎えてしまったのかも知れない。その手順とは、玉手箱をあけ、中の飴玉を一粒、プラスティック製の小さな容器に入れ、ビー玉も動かす。中には、少し水が入ってなければいけない。その手順を繰り返せば、何度でも、脱出をしようとする、この時から、リスタート出来る。

 何としても、玉手箱を手に、この小学校から、この世界から脱出しなければならない。そうすれば、玉手箱の力でこの世界を救う事が出来るのだ。バックネットの前にゾンビが集まってきている。引きつけて、一気に、煙に巻く作戦だ。光の泡は、もうなくなってしまった。ドラえもんは、頭にタケコプターをつけ、しずちゃんを抱えあげた。ゾンビが、チューブのような流れをつくって、バックネットに打ち付けてきた。ゾンビ一体一体は、水の流れの中の飛沫のようになり、そこには、もはや個など存在しなかった。ドラえもんは、布状の秘密道器をバックネットに貼り付け、そして、上昇しながら、小型の大砲型の秘密道具で、バックネットに何かを発射した。ドラえもんの上昇に合わせて、押し寄せるゾンビも上へ打ち上げられてくる。バックネットを越えて、ゾンビが溢れ出して来る!と思った時に、バックネットが、ニョキニョキと伸び、それを阻んだ。ドラえもんが横に動けば、バックネットは、横にも伸びた。

 このままゾンビをやり過ごしたら、この世界から、脱出できるかも知れない…。だが、次の瞬間に、バックネットの反対側からも、ゾンビ流が現れた。ドラえもんは、何か秘密道具を出そうとしている。しかし、しずちゃんを抱えあげているから、中々、ポケットの中から出てこない…もどかしい、もどかしい…。

 リスタートをしなければならない。ゾンビになったドラえもんが言う。僕は、玉手箱を開いて、手順を繰り返すが、上手くリスタートが起きない。不器用なのだ。手が上手く動かない。仕方なく、しずちゃんに玉手箱を渡した。しずちゃんが玉手箱を手に取ると、玉手箱の内側から、にゅっと手が生えた。黄色茶色い手だ。二日目のカレーの色に似ている。ぶにゅぶにゅとして、ちょっと触れると汁を出す。しずちゃんは、愛おしそうに、その手をとり、手順を進めていく。玉手箱からは、二本の手が生えてた。リスタートしたのも2回目なのかも知れない。しずちゃんの手首の内側からも手が生えた。リスタートには、リスクがともなうのかも知れない。生える手が増えた時、何が起きるのかは分からないが…。しずちゃんは、生えた手を、南蛮漬けを並べるかのように丁寧に、玉手箱の内側に並べ、そして、手順を終わらせた。リスタートが起きる。

 私達は、バックネットの裏にいた。後少ししたら、また、ゾンビ達が流れ込んでくる。今度は、脱出する事が出来るだろうか。私は、近くの打ち捨てられた民家の離れにあるトイレを借りた。半分物置のようなトイレで、古い携帯電話や電化製品がゴロゴロしていて、どんどんと錆びていっていた。そういうアートなのかも知れない。歩いている時に、気がついたのだが、道を歩く、家から出てくる、ゾンビは、双子が多い。背格好も同じで、ペアルックをしているから、きっと、双子なのだろう。戻って、その事をドラえもんに伝えると、彼は、何かに気付いたようだった。次こそは脱出できるのだろうか。

 しかし、本当に脱出できるのか?縦横無尽に流れ出してくるゾンビ達を、やり過ごす事は出来るのだろうか。別に義理がある訳じゃあない。玉手箱を手放し、この呪われた地を去ってしまっても、誰もきっと怒らないだろう。だが、今は、まだ、それは出来ない。私達は、次のゾンビ流に備えて、バックネットの裏に身を潜めた。