俺の中学校がテロリストに占拠されたのはどう考えてもテロリストが悪い!第51話。
「そうか……わらしべ長者。」
自分の頭の中に沸き起こった名案に、思わず大徳寺納豆マサルは、つぶやいていた。ツイートした訳じゃあない。彼の今の目的は、自衛隊員、いや、元自衛隊員であるテロリスト達から武器を奪うことである。仮に、その思いをそのままツイッターにツイートしたら、ツイッター炎上どころの騒ぎじゃあないだろう…。
作戦が、瓦解する。
なので、この場合のつぶやいたとは、勿論、心の中の声に小さな声である。彼が考えた作戦はこうだ。彼は今、敵が持っているような武器は持っていない。しかし、仮に、わらしべが、最終的に長者になったような発想……手元にある何かが、彼らが持っているMS-8900ライフルに変わっていくような、そういうことが可能であれば……。
すぐには、無理でも少しずつ交換していけばいい。そう思い、マサルはポケットの中を探ってみた。衣擦れが気持ちいい。消しゴムが見つかる。そう例えば、この消しゴムが数回のトレードを経て、自動小銃に……だめだ、どう考えても消しゴムがMS-8900に行き着くイメージが思い浮かばなかった……。
迷った時は、基本に立ち返るべきである。
「そうか、藁か……。」
マサルは、校庭を目指して歩き出した。ここは、田んぼの真ん中の正臣中学、もしかしたら、グラウンドに藁の一本くらい……よしんば、落ちてなくても、棒などを使えば、引き寄せられるかも知れない。
マサルの頭の中に、そのまま逃げ出すという選択肢はなかった。一体、どうなってしまうのか!?
続く。
ルール。
- ブクマコメントで展開希望があったら、それに習って進んでいく。
- なかったら通常通りに進んでいく。