俺の中学校がテロリストに占拠されたのはどう考えてもテロリストが悪い!第60話。
「さぁ、しばらくは、ここで静かにしていた貰おう。囚われの姫君?」
「くさ!くさくさ!」
「なんだと?」
「…い、いや、流石に使ってない倉庫だけに、かび臭い感じですね。」
大徳寺マサコは、とっさにそう付け加えた。本当は、テロリストのリーダー大山崎政次郎のセリフが臭かったことを思い出していた。同時に、初期に登場したマサコを忌み嫌っていた、勝村亜希子のことを思い出していた。色々と、手探り状態だった連載初期を思い出す。意味深に張られた伏線も回収されない。
きっと、何かの委員長だった彼女も、職員室に空いた魔ホールに吸い込まれて、今や、異空間の旅人、時の旅人だったのだろう。マサコの旺盛な妄想力は、留まるとこをを知らない。
「て、てて…手を挙げろ!」
「おいおい、そんなモノを中学生か?お前が構えて何をしようってんだ?」
マサルは、テロリストの一人と対峙していた。手には、MS-90という武器がある。これを使って威嚇をすれば、この場を凌ぐことはできるかも知れない。今は、そうするしかなかった。勿論、銃なんて撃ったことがない。ハワイ旅行とかもしたことない。
「別に俺たちは、お前たちを殺そうって訳じゃあないんだ…。ほら、いい子だから、こっとに渡しな。」
そう言い、富岡正継は、マサルの方ににじり寄っていた。
「ち、近づくんじゃあない!」
マサルは、もちろん、そのつもりはなかった。だが、力を込めた指が引き金に触れてしまい、しかも、運が悪いことに連射モードになっていた。
ドガガガガガガガ…!
今まで感じたことのない重い振動を腕に受けマサルは引っくり返る。そして、自然と指が引き金から離れた。銃を撃ってしまった!しかも、人に向けて…もう、後戻りはできない。一体、何が起きたというのか!?
続く。
ルール。
- ブクマコメントで展開希望があったら、それに習って進んでいく。
- なかったら通常通りに進んでいく。